今年のcollegeフットボールもいよいよ大詰めです.プレーオフ進出制度が複雑なので頑張って理解しました.
カレッジフットボール
NCAA(全米大学体育協会)のアメリカンフットボールはそこらのプロスポーツをしのぐ人気と収益を誇る巨大マーケット.NFL,MLBのプロチームを持たない街では最も人気のあるスポーツとなる場合もあります.そのプレーオフの注目度は非常に高いですが,システムが複雑なので今回はまとめてみます.
アメリカのスポーツはシーズンによってかなり厳しく区切られていて,アメフトは9月から12月がレギュラーシーズン.その後,お正月あたりにプレーオフが行われます.(1/1前後に準決勝,2週目の月曜日に決勝)日本でいう天皇杯とか箱根駅伝的な盛り上がりのイメージでしょうか.
余談ですがこのシーズン以外の練習はかなり厳しく制限されていて,チームとしての練習はおろか,キャッチボール等もできないようです.アメリカらしく勉強するときは勉強,スポーツするときはスポーツといったようにメリハリがしっかりしています.
アメフトの安全管理も厳しく,一週間に防具着用で練習できるのは何日まで,チーム練習は何日までということも決められているようです.
カンファレンス
まずはカンファレンスの説明から.カンファレンスとは日本野球のセリーグ,パリーグのようなリーグ及び地区による区分けで,各大学はカンファレンスを中心にレギュラーシーズンを戦います.
パワー5カンファレンスと呼ばれるBIG10,BIG12,ACC(アトランティックコースト),Pac-12(パシフィック12),SEC(サウスイースタン)とGroup of 5 カンファレンスと呼ばれる二つのグループに大別され,それぞれのカンファレンスに10校程度の学校が所属します.
カンファレンスによっては地区に分かれていたり,カンファレンスに所属していない学校もあるのでもうすでにめちゃくちゃ.
全米のプレーオフとは別にカンファレンス内の順位はカンファレンス所属校同士の結果だけで決まります.今回こちらは割愛.
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プレーオフ(CFP)
NCAAのプレーオフ(College Football Plyaoff)に進出できる学校はカンファレンス外の対戦成績に加え,対戦相手,対戦日程の重みづけが行われたうえで,選考委員会によって順位が決定されます.実際は定量的になっているのでしょうが会議によって決まる何とも不思議な仕組み.
なので純粋に成績だけでは決まらず,上記のパワー5カンファレンスに有利に働く傾向があるようです.過去にはGroup of 5 で13戦全勝だった学校よりもパワー5で8勝4敗だった学校が上位になるといったことも起きています.(Growing number of Group of 5 officials considering playoff for non-Power 5 teams
)
さすがに個人の意見が反映されるほどではないとは思うけど,選手はどんな気持ちなんでしょう...
結論としてはこの選考委員会によって決められた順位の上位4校が準決勝のNew Year's 6に進出し,勝者はCollege Football Playoff National Championship(全米王者決定戦)に出場となります.
New Year's 6
やっと終わったと思いきやもう一つ.準決勝進出が4校(2試合)のはずなのにNew Year's 6(6試合)はおかしいですよね.
New Year's 6は新年に行われる伝統的な6つのボウルゲームを指し,そのうちの2試合が毎年持ち回りでChampionshipの準決勝に割り当てられます.さらなる複雑性を生んでいますね.
6ボウルはローズボウル,シュガーボウル,オレンジボウル,コットンボウル,ピーチボウル,フィエスタボウル.準決勝に当たらない年に関する試合の組み合わせは設定されています.
例えばローズボウルが準決勝にならない年はBIG10とPac-12の優勝校同士の対戦といったように,カンファレンスの優勝校同士の試合となります.
ただし,BIG10の優勝校が準決勝に出ていたらローズボウルに同時に出場することはできないのでランキング二位のチームが出場します.もうちょっと知りたい人はWikipediaをどうぞ.
つまり毎年New Year's 6のうちの二試合が持ち回りでプレーオフ準決勝を兼ねていて,それに勝ったチームが翌週に決勝を戦うということですね.
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まとめ
わかりますでしょうかこの複雑な感じ(笑)これアメリカ人でもちゃんと理解しているのかぼくは疑問です.今年はシカゴのBIG10チームとしてNorthwestern大学が健闘していました.好調のシカゴベアーズとともにシカゴを盛り上げていってほしいです.