ヒューストンには、個性豊かなクラフトビールブルワリーが数多くあります。今回は旅行者にも行きやすく、地元の人々にも支持されている厳選5軒をご紹介します。それぞれのブルワリーの雰囲気やおすすめビール、魅力ポイントをチェックしてみましょう。
- セント・アーノルド・ブリューイング・カンパニー (Saint Arnold Brewing Company)
- カーバック・ブリューイング (Karbach Brewing Co.)
- エイト・ワンダー・ブルワリー (8th Wonder Brewery)
- ユリイカ・ハイツ・ブリューコー (Eureka Heights Brew Co.)
- トゥルー・アノマリー・ブリューイング (True Anomaly Brewing Company)
- 参考リンク・出典一覧(写真および情報ソース)
セント・アーノルド・ブリューイング・カンパニー (Saint Arnold Brewing Company)
住所: 2000 Lyons Ave, Houston, TX 77020
公式サイト: Saint Arnold Brewing Company
ヒューストン最古のクラフトビール醸造所であるセント・アーノルドは、1994年創業以来テキサスのビール文化を牽引してきた存在です。ダウンタウンの北側にある煉瓦造りの大きなブルワリーは、まるで「ビールの大聖堂」!広々としたビアホールと美しいビアガーデンにはアートカー(芸術装飾車)や壁画が飾られ、家族連れからビール通まで誰もがリラックスして楽しめる開放的な雰囲気です。
実際、全米や国際大会で数々の賞を受賞しており(2017年には全米で“Mid-Size Brewery of The Year”を受賞)、ヒューストンが誇る名所ともいえるブルワリーです。旅行で訪れる価値十分の、地元民が自慢したくなるスポットでしょう。
セント・アーノルドの人気IPA「アートカーIPA」。ヒューストンのアートカー文化にちなみ、缶デザインも地元アーティストGONZO247による派手でポップな仕上がり。爽やかな柑橘風味と程よい苦味で、スパイシー料理との相性も◎です。奥に見えるビールグラスは同社の定番ビール「ファンシー・ローンモア(Fancy Lawnmower)」。軽やかなケルシュスタイルで暑いヒューストンにぴったりな一杯です。
おすすめポイント: セント・アーノルドでは週末を中心に各種イベントやツアーも開催されています。広い屋内外席で地元料理とビールのペアリングを楽しんだり、カラフルなアートカーをバックに写真を撮ったりと体験も満載です。「ヒューストンでクラフトビールを飲むならまずここ!」といわれるほど定番のスポットで、スタッフもフレンドリー。観光客も安心して訪れることができます。
カーバック・ブリューイング (Karbach Brewing Co.)
住所: 2032 Karbach Street, Houston, TX 77092
公式サイト: Karbach Brewing Co.
カーバック・ブリューイングは、2011年創業と比較的新しいながら瞬く間にヒューストンを代表するブルワリーへと成長しました。ダウンタウンから北西へ車で15〜20分ほど、名前の由来にもなった通り沿いにあるブルワリーには、大きなビアガルテン(ビアガーデン)と醸造設備が併設されています。
屋外の開放的なテラス席や芝生エリアはリラックスムード満点で、ピクニック気分でビールを楽しむ地元客で賑わいます。敷地内にはパブレストランやピザスタンド、グッズショップまであり、まるでビールテーマパークのような充実ぶりです。曜日によっては生演奏やイベントも開催され、いつ訪れても活気があります。
看板ビール「ホパディーヨIPA (Hopadillo IPA)」の缶。ユーモラスなアルマジロのキャラクターが目印で、しっかりした苦味が IPA好きにたまらない一品です。軽めで飲みやすいブロンドエール「ラブストリート (Love Street)」や、野球チームHouston Astrosとコラボした「クローフォード・ボック (Crawford Bock)」なども人気。幅広いラインナップで「誰もが楽しめるビール作り」を目指すブルワリーらしい品揃えです。
おすすめポイント: 地元で大人気の理由はビールのおいしさはもちろん、その居心地の良さ。緑に囲まれたビアガルテンでは子供連れの家族や犬連れの人も多く、和やかな空気が流れています。フードも充実しており、出来立てピザやタコスとビールのペアリングは最高。ツアーで醸造所見学も可能なので、ビール好き旅行者には見逃せません。地元民いわく「カーバックに行けば間違いない!」とのことで、フレンドリーなスタッフとの会話も楽しみの一つです。
エイト・ワンダー・ブルワリー (8th Wonder Brewery)
住所: 2202 Dallas Street, Houston, TX 77003
公式サイト: 8th Wonder Brewery
ヒューストン東部、ダウンタウンのすぐ近くのイーストダウンタウン(通称EaDo)地区にあるエイト・ワンダー・ブルワリー。その名前は、1965年開業の世界初ドーム球場「アストロドーム」の愛称“8th Wonder of the World”(世界第8番目の不思議)にちなんでいます。2013年にこの地で創業し、倉庫を改装したドーム型の建物で醸造を開始したエイト・ワンダーは、ヒューストンのスポーツ文化や音楽シーンをビールで表現するユニークなブルワリーです。
Astros(野球)やRockets(バスケ)など地元チームをテーマにしたビールも多く、スポーツ観戦前後に立ち寄るファンもたくさんいます。ブルワリー敷地内は“エイト・ワンダー・ワールド”と呼ばれる遊び心あふれる空間になっており、屋外ビアガーデンにはフードトラックが並び、巨大なビール缶モニュメントやアート作品が点在してフォトスポットにもなっています。
エイト・ワンダーの定番「ドームフォウム (Dome Faux’m)」クリームエールの6缶パック。アストロドームを描いたレトロ調の缶デザインは往年のAstrosユニフォームを彷彿とさせ、地元ファン心をくすぐります。ライトでスムースな飲み口ながらモルトのコクもあり、BBQやハンバーガーとの相性も抜群です。その他、ベトナムコーヒー風味のポーター「ロケットフューエル」や、アルトスタイルの「ドームフォウム」など個性的な銘柄が揃います。どれもユニークなネーミングと味わいで、おみやげに買って帰るのもおすすめです。
おすすめポイント: スポーツ好き・音楽好きにはたまらないブルワリーです。週末にはライブ演奏やイベントが開催され、スタジアム帰りの人々で大盛り上がり。フードトラックでローカルグルメをつまみながらビールを楽しめるのも魅力。敷地内にはヒューストンゆかりの巨大オブジェ(ビートルズの像やウィーター像など)があり、まるで屋外ミュージアムのような面白さです。ダウンタウンから徒歩でも行ける立地なので旅行者にも行きやすく、ヒューストンのポップカルチャーに触れられるスポットとしてぜひ訪れてみてください。
ユリイカ・ハイツ・ブリューコー (Eureka Heights Brew Co.)
住所: 941 W 18th St, Houston, TX 77008
公式サイト: Eureka Heights Brew Co.
ヒューストン中心部から少し北西、ヒューストン・ハイツ地区にあるユリイカ・ハイツ・ブリューコーは、2016年創業のコミュニティ密着型ブルワリーです。名前の由来は付近の地名「ユリイカ・ハイツ」と、醸造用のイースト菌株(酵母)“Eureka”にかけたもの。住宅街に溶け込むように佇む醸造所には明るくカジュアルなタップルーム(試飲バー)が併設されており、地元の友人同士や家族連れでいつも賑わっています。内装はポップなイラストやネオンが彩る楽しい雰囲気で、スタッフも陽気。ブルワリー見学ツアーも定期開催され、地元密着のアットホームさが魅力です。
ユリイカ・ハイツの大人気ビール「バックル・バニー (Buckle Bunny)」クリームエールのロング缶。ピンクのウサギがトレードマークで、「ラッキークリームエール」の副題どおり誰にでも親しみやすい優しい味わいです。ヒューストンのクラフトビールコンペでも金賞を受賞した経歴があり、暑い日にゴクゴク飲める爽快感が魅力。ほかにも8ビット風デザインがかわいいIPA「ミニボス (Mini Boss)」や季節限定のユニークなフレーバービールなど、遊び心あるラインナップが揃っています。どの缶デザインもおしゃれなので、おみやげにもぴったりです。
おすすめポイント: 「とりあえずユリイカに行けば間違いないよ」と地元ビール好きが口を揃えるほど、居心地の良さは折り紙付きです。ブルワリー内外には卓球やボードゲームが置かれ、ビール片手にのんびり遊ぶ人々の姿が。またフードトラックも週末に登場し、美味しい料理とビールのマリアージュが楽しめます。観光客にとっては住宅街の中にある隠れ家的スポットですが、その分「本当のヒューストンの日常」に触れられる場所でもあります。近くにはおしゃれなカフェやショップも多いハイツ地区ですので、散策がてら訪れてみてはいかがでしょうか。
トゥルー・アノマリー・ブリューイング (True Anomaly Brewing Company)
住所: 2012 Dallas St, Houston, TX 77003
公式サイト: True Anomaly Brewing
最後にご紹介するのは、ダウンタウン東側のイースト・ダウンタウン地区にあるトゥルー・アノマリー・ブリューイングです。NASAのロケット科学者や宇宙飛行士出身のメンバー4人が立ち上げた異色の経歴を持つブルワリーで、その名も「True Anomaly(真の異常値)」と宇宙用語から取られています。
店内にはステンレスの醸造タンクがずらりと並び、まるでロケットが並んでいるかのような近未来的な雰囲気!壁には宇宙ミッションにちなんだポスターが貼られ、ビールの名前も「Go Flight IPA」や「Orbit IPA」「Escape Velocity」など宇宙テーマ満載です。ベルギー伝統スタイルやサワーエール(野生酵母ビール)に特に力を入れており、その探求心が評価されてテキサスのビアカップでは2022年・2023年と2年連続で「ブルワリー・オブ・ザ・イヤー」を受賞しています。
受賞歴ある定番ビール「スカウト (Scout)」メキシカンラガーの缶。軽やかなボディと爽快なのど越しが特徴で、テキサスの暑さを吹き飛ばす“クリスピー”な一杯です。GABF(全米ビール祭)でも銀メダルを獲得した実力派で、同社の技術力の高さが伺えます。そのほか、乳酸発酵させたサワーエールや樽熟成ビールなど通好みの銘柄も多く揃い、ビールマニアにはたまらないラインナップです。初心者にはフルーティーな「ゴー・フライトIPA」や飲みやすいベルジャンエールもあるのでご安心を。
おすすめポイント: トゥルー・アノマリーは小規模ながら尖ったコンセプトで、他にはない体験ができるブルワリーです。店内の一角には宇宙服やミッションパッチの展示もあり、まるでミニ宇宙博物館のよう。醸造チームは「NASA式」の徹底した科学的アプローチでビールを開発しており、その情熱をスタッフから直接聞くのも楽しいものです。立地もダウンタウンから徒歩圏で、すぐ近くにはプロ野球球場や人気ハンバーガー店もあります。観光でヒューストンの宇宙エッセンスを感じたい方には、ぜひ訪れてほしい穴場的ブルワリーです。
参考リンク・出典一覧(写真および情報ソース)
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Saint Arnold Brewing Company – ヒューストン最古のクラフトブルワリー
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Saint Arnold公式サイト – Art Car IPAラベルデザイン解説
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CraftBeer.com – Saint Arnold Art Car IPA ニュースリリース
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Chron.com – Saint Arnold創業と受賞歴に関する記事
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Karbach Brewing Co. 公式サイト – ブルワリー施設案内
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CraftBeer.com – カーバックのビール紹介(Love Streetなど)
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Beer Chronicle Houston – 8th Wonder Brewery Dome Faux’m レビュー
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8th Wonder Brewery 公式サイト – ブルワリー概要・住所
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Visit Houston – 8th Wonder Brewery 紹介記事
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Reddit (r/CraftBeer) – Eureka Heights Buckle Bunny 写真投稿
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Yelp – Eureka Heights Brew Co. 住所情報
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Houston Chronicle (Chron.com) – True Anomaly 創業者と受賞に関する記事
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True Anomaly Brewing 公式サイト – ビール一覧・説明
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Reddit (r/HoustonBeer) – True Anomaly 店内写真投稿