シカゴ留学日記

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PhD取得に向けた最大の関門?Qualifying Examとは[学位留学情報]

先日私もQualifying Examというものを受けました.学位取得に向けて,Defense(卒業試験)に次ぐ大きな関門であるQualifying Examについて書いておきたいと思います.

 

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Qualifying Exam (Candidency)とは

Qualifying Examはアメリカの大学院にて行われる博士号を取るにふさわしいかどうかをチェックする中間審査のようなものです.

 

これをパスして初めてPhD Candidate(博士候補生)と名乗れます.(うちの学校はこれをパスするとタダで名刺を作ってもらえたり,申請すると図書館にオフィスがもらえたりします笑)

 

合格率,内容ともに各学校,学科によって大きく異なりますが,通常はPhD課程の2,3年目日本でいう修士修了時期に基礎学力の確認と研究分野への理解を試される審査になります.まあ修論発表みたいなものなのですが,よりPhDを見据えた将来性,研究能力を見られるという感じでしょうか.

 

これに合格できないと修士号を渡されて事実上の退学(クビ)になることもあり,PhD課程前半の大きな山となります.

 

審査方法

多くは口頭試問,筆記試験,研究発表に分けられます.大体これらの組み合わせで2-3時間というのが標準的だと思います.

 

学校,学科によっては合格率がかなり低かったり,3回チャンスが与えられていてその間にパスできないと退学(修士号をもらってクビ)という厳しいところもあります.私の学校は研究発表が主だったのでテスト勉強とという感じではありませんでしたが.教授陣4人を集めて研究発表とQ&Aということでかなりプレッシャーもありました.

 

もちろんこういった詳細までちゃんと調べて進学先を決めましたよ!といいたいところですが嘘です.どのような試験が卒業までにあるのか,どれくらいの卒業割合かなどまで受験前に調べられたらいいですね.

 

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合格率は?

幸いなことに(?)私の学科では研究発表が主な審査方法ですので,筆記試験を受けたり口頭で詰められたりということはありません.

 

研究分野のバックグラウンド,これまでやってきたこと,学位取得に向けてのプロポーザル(残り2-3年で何をするか)という流れで約40分ほど発表を行います.その前に日程の調整と論文の提出があります.

 

まず難しいのは日程の調整.世界中を飛び回る教授陣を捕まえて日程の調整を行うのが最大の関門ともいわれています(笑)事実同僚などは何度も何度も教授やそのアシスタントにメールをして発表日の調整をしています.

 

私の場合は幸運にもすぐ決まったので運がよかったです.もしかしたら授業のない夏学期とかのほうがねらい目だったり,といった傾向があるかもしれませんのでその辺も考えておきましょう.

 

そのあとはMini Thesisを準備します.大体20-30ページでBackgroundからプロポーザルまでをまとめます.今までやってきたことをまとめるだけなので閣僚は多いですが,新しいものは生まれないのでなかなか不毛です笑

 

発表当日はコーヒーやスナックを準備するのが慣例?のようです.発表自体は40分から60分程度,その後は教授陣からの質問攻め.質問を含めて約二時間が平均的な長さです.

 

正直発表自体は学会発表の延長なので難しくはありませんが,質問の意図をくみ取って適切な答えをするというのはまだまだ難しさを感じました.今後の課題です.

 

それでも口頭試問や筆記試験よりはましでしょう...聞いた話ではこの式の導出をして,とかこの理論の説明をホワイトボードを使ってしてくださいとか,個人的に一番苦手そうなスタイルですもん... 

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まとめ

PhD課程の前半,怒涛のクラスと課題の嵐,からのQualifying Examを乗り越えて,今後はより研究に集中していけると思います.同時に授業が忙しいとかQualの準備がという言い訳は失ったわけですが.大きな関門であることは間違いないので受験の際にも少し気を使ってみてもいいかなと思います.

 

 

 

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